校長ブログ

リーディング対策ー論説文ー

2021.05.21 教科研究

5月21日

 先日、学校の定期考査ではいつもよい点が取れるのに、模試になると結果が出ない。特に、英語読解の論説文になるとどうも...どうやって勉強すればよいですかという質問を受けました。

20210421-148.jpg

 学校の定期考査は、通例、教科書のAからBまでというようにある一定の範囲から出題されるのがふつうです。(本校のように、授業の理解をA問題50点、応用力の定着をB問題30点、難問への対応力をC問題20点というような設問も珍しくありませんが...)

 近年、大学入試改革が進められており、英語で言えば、4技能のバランスが求められています。しかし、現在の入試の一般的傾向として、難易度の差はあっても論説文読解が主流であり、配点も高いため、その出来不出来が合否のポイントになっていることは否めません。(大学入学共通テストは、リーディング100点、リスニング100点)模試になると結果が出ないというのは、論説文の論理展開をおさえた読み込み不足と答案作成の不慣れが原因のひとつと考えられます。

 入試では原文が受験生向けにリライトされていますが、リーダビリティー(読みやすさ)の指標で言えば平均11~15レベルに相当し、かなり難しいものもあります。(アメリカの中学最上級生が平均8レベル)模試はこのレベルを想定して作問しているため、慣れていないと得点しにくくなるのは当然です。

「起承転結」型の日本語と違い、英語はOne Paragraph One Idea(1つの段落で筆者が言いたいことは1つ)であり、キーワードを巡ってその賛否を具体説明したり、因果関係(原因と結果)を詳説したりします。英語がEFL(English as a foreign Language)である我々にとって、日頃からいろいろなジャンルの英文に触れ、英語独自の論理展開に慣れておかなければ入試や入試を意識した模試では通用しません。(逆に、慣れてしまえば得意分野にすることもできるわけです)

 対策としては、最近の過去問が載っており、解説がしっかりしたテキストの読み込みを重ねていくこと。慣れないうちは数行しか進めないことがあるかもしれませんが、焦る必要はありません。ゆっくり読んでわからなければ速読など"夢のまた夢″ですから最初のうちは、One Paragraph One Ideaとその具体説明の読み取りに徹し、少しずつレベルを上げ、パラグラフを増やしながら、英語のリズムに慣れていくのがよいでしょう。

 かつて、論説文指導の際、私は以下のような点に留意していました。

●読解前の心得

・One Paragraph=One Ideaである。英文量が多くてもパラグラフの数が増えるだけで筆者の主張は変わらない。

・設問に目を通し,″部分的″知識を問う設問はパラグラフごとに解答し、"全体的″内容を問う問題は本文をすべて読んでから解答する。


●読解

・キーワードはマークし、パラグラフメモを書く。(余白を利用し名詞形でまとめる)

・パラグラフの内容がわかりにくくても次のパラグラフのリードから類推できることがある。

・下線部の設問部分では速読から精読にシフトする。(本文を読みながら、答を考える)

・テーマは第1パラグラフに書かれていることが多い。未知語や抽象語句があっても言い換えや具体説明から類推する。

・2W1H(what/why/how)を意識した読み方をする。

・逆接表現や疑問文の後に筆者の主張がないか確認する。

・第1パラグラフの内容が抽象的な場合、最終パラグラフがヒントになることがある。

・リードと最終文からパラグラフ内容を予測できることがある。

・各パラグラフの第1文をつなぐと文章全体の結束性(つながり)が見えることがある。

・文章全体を読んだらテーマと筆者の主張、さらにその論旨を整理する。


●答案作成

・パニックにならず、冷静沈着な答案作りをする。

・選択問題では、プラスイメージ、もしくはマイナスイメージで捉え直して対応部分と照合する。

・選択問題では、消去法を積極的に活用する。

・記述問題では、字数制限や記述方法などの条件に応じた答案作りをする。

・下線部問題は、予想される解答を下線部に代入してcontext(文脈)に矛盾がないか確認 する。(下線部がない設問やリードつきの設問でも同様)

 

 地道な取り組みを続けているとある日、スラスラと読めていると感じる時が必ずきます。Where there is a will, there is a way. の心意気で頑張ってください。