校長ブログ

EdTech教育スタート

2021.08.25 EdTech教育
8月25

 "学びの選択"に伴う個別最適化学習の一環として、高校の数学・英語の授業において「Qubena」というAI教材を使用し、一斉指導と個別指導を組み合わせた授業展開を試み、アダプティブ・ラーニングに直結する取り組みを進めてくれています。

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 授業の流れとしては、単元導入は担当教員が一斉指導を行い、その後、生徒はタブレット端末を用いて練習問題にチャレンジ。解いた問題は自動採点され、解説が表示されますが、続いて、AIが誤答分析して到達度に合わせた問題を出題してくれるので、生徒は効率よく学習に取り組むことができます。同時に、担当教員は「Qubenaマネージャー」という学習管理ツールを用いて、生徒が解いた問題数や正答率を把握し、宿題テストの配信も含め、個別フォローを深めることができます。

 この取り組みは、AI自動採点機能を用いてリアルタイムに生徒個々の理解度を把握することで、それぞれの"つまづき"に対して、きめ細かな個別指導を行い、苦手意識を解消するだけでなく、基礎学力及び学習意欲の向上に資することをねらいとしています。さらに学習データを"見える化"し、エビデンスを生徒・教師・保護者で共有することによって、よりサポート体制を強化していくことが可能になります。目標は、「"つまづき"解消と同時に、勉強が楽しくなり、家庭学習時間も増加すること」です。

「大学入学共通テスト」の英語はリーディング(100点)とリスニング(100点)です。リーディングは全問読解問題となっており、発音・アクセント問題や文法問題は廃止、多様なジャンルの文章と多様な問いが出題されます。リスニングは1回しか読まれない問題も含まれるという新傾向もありますが、いずれにせよ、一定量の聞き取り練習が不可欠であることは言うまでもありません。  

 本校では、英語の授業はネイティブ教員と日本人教員のチーム・ティーチングとしています。English Room における取り組みに加えて、今回、「Qubena」を通じて、自宅でも英語に触れる機会を拡大し、4技能のバランスのとれた英語コミュニケーション力を伸ばせる環境づくりをしていきます。     

 文科省は、「誰一人取り残すことのない、公正に個別最適化された学び」を実現すべく、「新時代の学びを支える最先端技術活用推進方策」を公表しています。EdTech教育は、時代の先端を行くものであり、生徒の理解度をリアルタイムに知ることができるようになるというメリットはあるものの、記述式問題はじめ、自動採点の精度などはまだまだ検討の余地があるようです。今後、ファシリテーターとしての教員の役割を明確にするのと同時に、さらなる精査が見込まれます。

 本校では、高校では数学と英語で「Qubena」、中学は「デキタス」というEdTech教材を先行導入しましたが、生徒が自ら思考し、判断し、表現する力を醸成できるようなシステムを構築して参ります。