校長ブログ

教師の成長

2021.11.26 カリキュラム・マネジメント
1126日 

 教員になって2年目のW先生、初めて担任をもち、様々な経験を積まれています。その積み重ねが教師としての器を大きくし、名実共に"一人前"に成長していくのです。 

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W先生:担任をすると、時にはクレーム対応もしなければならず、戸惑うこともたびたびです。

校長:どんな仕事をしてもクレームはつきものだね。担任という仕事をしていると保護者からクレームが寄せられるケースがあるけど、内容も"お伺い" から叱咤激励まで様々。そういうときこそ「クレームは最大のチャンス」と前向きに受け止めてほしいな。なぜならクレームの根底にあるのは「よくなってほしい」と思う期待値が大半だからね。勿論、マニュアル通りにはいかないけれど、大切なのは、すぐに解決できない問題でもクレーム発生=即対応という実行力。アクションを起こすのが遅れるとエスカレートし、問題の本質とは異なるものになりかねないから要注意だよ。その上で、非があれば素直に謝罪し、改善策を提示することが鉄則。ここでも「報連相」を徹底し、初期対応の後、中間報告を行い、段階的に処理していくという姿勢が大事だね。

W先生:「報・連・相」、つまり、課題の共有化の必要性ですね。担任になってその意味がよくわかりました。

校長:クラス、教科、クラブ、分掌等、学校現場には日々、対応を迫られる課題が発生、教職員一人ひとりが学校全体のことを考えて、「チーム学校」として取組まなければ最適解が得られないケースが多々あるよ。

W先生:個別最適より全体最適ということですね。

校長:そう。そのためには相互コミュニケーションによって課題を共有化することが前提。特に、生徒の動向についてはどうにもならない状況になってから報告して指示を仰ぐということがないようにね。

W先生:職員室をひとつにまとめられたのは情報共有のしやすさですね。

校長:目的は「報・連・相」の質。情報共有の手段は色々あるけど、大切なのは情報をいかに整理し、適切に処理していくかということ。内容によっては、即時対応のものもあるし、時間をかけて取り組まなければならないものは、十分に議論したうえで合意形成しなければならないね。

W先生:要は、仕事の密度を高めるということですね。

校長:情報や時間の使い方は本人次第。「できない言い訳」はさておき、多くの情報から必要なものを取捨選択して「考える時間を持つ」ことが不可欠だね。日々の教育活動には実に様々な仕事が飛び込んでくるし、時間はあってないようなもの。意識して時間を創り出し、迅速かつ的確な仕事のさばき方を身につけないとね。私も毎年、事後処理型にならないよう校務の見直しを行なっているよ。

W先生:プラス思考ですね。頑張っていきますので見ていてください。

校長:今、教育界を取り巻く環境は大きく変わりつつあるけれど、いつの時代も生徒に支持される学校の指標は生徒満足度。その中で教師に求められているものは、これからの日本を背負う人間創りをするという"高い志"をもつことじゃないかな。常に誠実、謙虚にして、人創りを進めていってください。