校長ブログ

データサイエンス

2022.01.29 大学進学研究
1月29

 データサイエンスは、文字通り、データを活用して課題解決をめざす領域ですが、DX化が進む昨今、大学生に必修化する動きがあるようです。(2021.12.8、日経)データサイエンスは、実社会ではビジネスはじめ、様々な分野において意思決定の手段として有用であるものの、実態として、国内人材は約7万3千人(矢野経済研究所)、AI人材は2030年に12万人が不足(経産省)する見通しとのことです。

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 政府は「AI戦略」(2019)において、2025年までに1年で約50万人が卒業する大学や高専生がデータサイエンスを活用して、日常で目にするデータを適切に読み解き、使い方を判断できる初級レベルを習得する目標を掲げています。

 大学152校を対象にした調査(日経)では、91校の全学部生が初級レベルを履修可能です。東京大や九州大など36校は全学部で必須、予定がある大学を含めると102校(全体の約67%)になります。また、75校ではデータサイエンス関連の専任教員が10人未満、15校には不在という状態です。海外では人材養成が進んでおり、2019年時点で統計学部を有する大学は米国177校、中国327校、韓国56校あります。今後、指導者不足の解消に向けて、大学間連携や産学協働による取り組みが求められることになります。

 日本では、滋賀大が国内初のデータサイエンス学部を設けたのが2017年ですが、現在でも11校しかありません。実践において筑波大学は、データサイエンスを講義+演習の形式とし、商品のパッケージデザインと顧客の滞留時間の関係やサッカーの作戦にデータを活用する手法などを題材とされるなど、工夫されています。

 本校も昨年、データサイエンス部を発足させました。今後、理系志望者が増加することが見込まれる中、中高教育現場においても積極的な取り組みが不可欠です。高校の新学習指導要領において「理数探究」をはじめとする新しい科目が新設されるだけに益々、新企画を進めていく所存です。