校長ブログ

早朝ランニング

2022.03.02 トレンド情報
3月2日

 毎日、京都から神戸まで通勤している私ですが、自宅から最寄り駅まで自転車で行くことにしています。道すがら、行きも帰りもランニングしている人に出会います。その数はかなりのもの。そのうち何人かとはいつのまにか顔見知りになり、朝の挨拶を交わし、1日の始まりを感じながら気持ちよく登校させてもらっています。

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 限られた時間の中、早朝は貴重な練習時間となります。1ヵ月の走行距離が1000キロに達することがふつうの陸上選手でも、度に長距離を走ることは不可能ですから、午前と午後に分ければ距離をカバーできます。仕事の都合で朝しか走れない市民ランナーも事情は同じです。   

 岩山海渡氏(天理大体育学部講師)は、朝、ランニングすることを朝食前のトレーニングと仮定した場合、前日の夕食から朝食の時間がエネルギー補給から一番、時間が経過しており、空腹になるからこそ、そこで運動することがポイントになると指摘されています。

 朝は運動時のエネルギー源となるグリコーゲンのレベルが低く、肝臓に貯蔵されるグリコーゲン量は睡眠時に下がっていき、朝のランニングでさらに低下し、食事をとることで回復することが解明されています。よって、グリコーゲンが少ないと脂肪を燃焼するようになり、朝の運動はダイエットにも有効とのこと。ちなみに、一定距離を走ったとしても1時間で消費される体脂肪は十数グラムですからすぐに効果が出るわけではなく、継続することが重要だそうです。

 一方、オーバートレーニングは要注意。通例、人の体温は朝、低く、段々と高くなっていくため、昼、行っている練習と同じことを早朝に行うとその分、負荷が大きくなり、疲労を感じやすく、ケガのリスクが高まる可能性があります。また、朝のランニングは、起床後すぐに行うのではなく、ストレッチや準備運動することが必須。脱水状態になっていることもあるため、水分補給は不可欠です。走り終えたら、グリコーゲンを回復させるために、朝食でしっかり糖質やタンパク質を補給することが求められています。なお、早朝に比べて、夕方は体温が上がり、大きな出力を出しやすく、体が動きやすくなるので、トレーニングには向いているとのこと。

 「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(スポーツ庁、2020.11)によると、平日の午前中に運動やスポーツをする人の割合は36.1%で最も高く、夜間は休日よりも平日の方が高くなっています。