校長ブログ

時間貧困

2022.10.05 トレンド情報
10月5日  

 6歳未満の子供を育てる共働き世帯の約3割が、育児、家事、余暇の時間を充分にとれない「時間貧困」に陥っているそうです。  

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 子供が1人の家庭では、1日平均約8時間を家事、育児、介護等に使っているとのこと。夫婦別で見ると、夫の17%に対し、妻は80%であり、妻の方に時間の余裕がなくなっています。

 これらの調査は、石井加代子氏(慶應義塾大学特任准教授)らによって分析されたもの。時間貧困の定義としては、1日を食事や睡眠などの基礎生活に充てる時間と可処分時間に分け、後者から労働・通勤時間を引いた時間が国の統計にある育児・家事時間より少ない場合としています。

 また、母子家庭では育児にかける時間が2人親の家庭の半分以下であり、深刻な状況です。母子家庭の場合、働く時間に加え、家事への負担も重なるため、格差が広がる可能性があります。親は、働く時間が長い分、短い時間で集中的に家事・育児をこなさなければなりません。他方、子供は、家族で過ごす時間も当然少なくなり、ケアされる権利を守るサポートが必要ということになります。

 国際的に見ても、日本は主要7ヵ国(G7)のうち労働時間が最長であるのに対し、子供のケアや余暇に充てる時間は最も少なくなっています。コロナ禍でテレワークが進み、通勤時間が減った人もいる一方、年収が低いほどテレワークの実施率は低いという内閣府の調査もあるくらいです。

 米国では、高学歴や高所得の女性は、ベビーシッターなどを雇うことによって仕事と育児の両立がはかれる仕組みができています。しかし、日本の場合は、所得の問題に加え、家事の外注などの文化が根づいているとは言えません。このような状況が少子化にの要因になっていることは疑う余地がなく、男性の家事に加え、働き方の見直しが求められているのです。