校長ブログ

情報の試作問題

2022.12.27 教科研究
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 大学入試改革が進められる中、大学入学共通テストにおける情報の試作問題が公表されました。振り返れば、現代文は大問が一つ増加、試験時間を10分延長し、90分となりました。試作問題では、気候変動の影響をテーマに、グラフや図と文章の関連性を理解できているかどうかが問われました。今年の新入生からスタートした近現代の世界史と日本史を融合させた必修科目「歴史総合」の試作問題では、日本の主要航路の図を題材にした関連知識や情報を読み取る力が求められました。

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 現高1から必修化され、初めての出題となる「情報1」の試作問題は新学習指導要領を踏まえたものでした。身の回りの事象を題材とし、プログラミングやデータ分析の力を問い、デジタル社会における課題解決力を要求しています。実施は20251月。今回、試験時間や配点も出され、問題の全容が明らかになっています。

 プログラミングについての問題は、日常の買い物を想定して「460円の商品購入で510円を払う」といった釣り銭が少なくなる代金の支払い方を取り上げています。客と店がやりとりする硬貨の枚数が最も少なくなる方法を求めるプログラムの関数が出題されました。

 データ分析については、国の統計調査において1519歳が1日のうちでスマートフォン・パソコンの使用、学業、睡眠にそれぞれ費やした時間についてデータを示しています。また、データを落とし込んだ散布図を見ながら、相関性を分析する問題なども散見されます。

 全体的には、基礎知識の確認に加え、活用・考察する力をみる問題が多く散りばめられています。プログラムなどの技術が身近な事柄にどう活かされているか、日頃から考えてみることが大切です。大学入試センターは、今後、大学生約1,200名に対し、試作問題のモニター調査を実施、高校関係者の意見も踏まえて、問題量が適切かどうかなどを検討していくそうです。本校でもすでに専任の情報科教諭が中心となって傾向と対策の分析に着手しております。