校長ブログ

新コース立ち上げ特集㊵-リーディング活動1

2023.01.18 グローバル教育
1月18日

 リーディング活動とは文字通り、読むことですが、「読むことによって読めるようになる」、つまり、independent reader(自律した読み手)を育成することが目標です。今回は教師をめざす大学院生との対話から。

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Nさん:リーディングを指導する際、どのような読み方をするかでテキストも変わってくると思うのですが...

校長:テキストが変わってくるというよりはむしろ、ジャンルによって読み方にもバリエーションをつけるといった感じかな。クラスサイズや到達度にもよるけど、読む目的を決めた上で、例えば、評論文なら精読、多読・速読なら到達度に合わせた物語といった具合だね。

Nさん:なるほど。リーディングの授業をはじめるにあたってご助言をお願いします。

校長:そうだね。Pre-Readigでは「読む前に読めている」状態にするために、テーマに関する簡単な背景知識を与えたり、関連語句を黒板に書きながらスキーマを活性化する工夫が要るね。また、英文を読みやすくするために、事前に重要な英語と日本語を結びつける活動をしたり、必要な文法や表現をドリル練習したり、オーラル・イントロダクションやフラッシュカードでアプローチを工夫したりして授業をスタートさせることが大切だよ。

Nさん:なるほど。先日、While-Readingでは背景知識を利用して推測させる、内容確認の意味でスキミングさせる、ワークシートをもとにスキャニングをさせるなど、top-downで概要把握から入る事例を学びました。

校長:よい方法だね。まだいろいろあるよ。品詞に着目させ、未知語を文脈から推測したり、選択肢を選ばせることで考えさせたりする活動を組み込みながらbottom-upで内容理解を深めるなども考えられるね。(続)