校長ブログ

イノベーション

2023.05.11 トレンド情報
5月11

 イノベーションとは知識の結集を通じて新たな価値を生み出すこと。コロナ禍でのイノベーションと言えば、創薬が人命を救い、情報通信技術が経済危機を回避する役割を果たしたと言えます。

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 例を挙げると、メッセンジャーRNAmRNA)の創薬への利用があります。様々な試行錯誤の結果、実用化への段取りができた時、パンデミックが発生。mRNAの特性を生かしつつ、米モデルナと独ビオンテックが創薬を行い、短期間でワクチンの大量接種を可能にしました。

 また、半導体技術の進歩により、情報処理能力が飛躍的に向上、結果、インターネットを通して数億人ものユーザーへのサービスが可能になりました。オンライン会議を再発明したズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、コロナ禍を契機にユーザーを急拡大、様々な分野で貢献したのは周知の通りです。

 これらは海外での話。長岡貞男氏(東京経済大学教授)は、日韓の科学論文の引用割合が90年代から上昇していないこと、研究開発の成果をいち早く取り入れる点が米独企業に比べて優位とは言うものの、韓国企業のスピードを下回っていること、外国での発明を引用する割合が日本では米国の約半分(34%)にとどまっていること、発明者チームの規模がほとんど増えていないことを指摘されています。その上で、サイエンスの先端技術の早期活用、海外の発明者との協力や知識利用、さらに、政府は先端性の高い研究への支援の必要性を述べられています。 

 海外での研究成果を学び、さらなる発展に結びつけるには英語がコミュニケーション・ツールになることが基本。同時に、海外から有能な人財を呼び込むことで相互交流をはかり、より研究開発を進めることがグローバルなイノベーションにつながるのです。また、最近の傾向として、独自性の高い研究への支援が低下しているように感じられます。勿論、確実性が低い企業への投資は難しいでしょうが、経済への波及効果が期待できる先端性の高い研究には積極的な支援が必要なのではないでしょうか?