校長ブログ

家計の インフレ率

2023.05.18 トレンド情報
5月18

 物価が上がり、インフレが日々の生活に影響を及ぼしています。例えば、朝食の値段ひとつとっても、平均的な家庭の食卓では1食あたり402円であり、3年前の350円から約15%値上がりしているそうです。

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 日経新聞とフィナンシャル・タイムズが家計のインフレ率を試算するコンテンツを制作し、公開をはじめました。光熱費や食費などの項目ごとに月の支出額を入力すると、家計が物価上昇の影響をどのくらい受けているか試算できるというもの。

 やはり食費や光熱費の値上がりの影響は大。消費者物価指数や店頭価格で15品目から朝食の値段を計算すると、1食の価格はコロナ禍以前に比べて約15%上昇しているそうです。

 物価高の影響は生活スタイルによっても大きく変わります。また、輸入食材は世界的なインフレの影響を受けやすいものです。よって、ただ単に節約するというよりはむしろ、自分の普段の暮らしがどれくらいインフレの影響を受けているかを把握した上で支出を見直す方が得策と言えます。

 家賃や通信費などの固定費を抑えて支出そのものを減らす方法が考えられますが、インフレ抑制という点では価格が変わりやすい日常の支出を見直すこともまた肝要です。例えば、ランチを弁当に切り替えることで、外食を月1万円分減らすことができれば家計のインフレ率は0.1ポイント下がります。ただし、インフレ影響の大きいシニア世代や所得水準の低い世帯ではさらに工夫しなければならないでしょう。 

 しかし、なんといっても家計の支出に占める生活必需品の割合が大きいのは事実。娯楽などに比べ、食品などの必需品が値上がりし、貯金を使いながら生活しているシニアや日々のやりくりに苦労する家計を圧迫しているのです。現実的には、物価高がすぐに収まるとは見られていない中、原材料費や人件費の価格転嫁が進むはずです。むやみに節約するだけでは勤続疲労に陥ります。まずは家計のどこがインフレの影響を受けているのかを知ることで物価高を克服する方法を考えることが不可欠です。