校長ブログ

統計

2023.06.27 教科研究
6月27

 学習指導要領が改訂され、高校数学では統計学が必須になりました。文科省は、社会生活の中で必要なデータを収集して分析し、それを踏まえて課題を解決したり、意思決定をしたりする力の育成を求めています。背景にあるのは、ITや科学技術を学び、新たな価値を生み出せる人材を輩出し、国際競走力を高めることに他なりません。

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 統計が注目される理由が数学的な見方や考え方。見方とは、数量や図表などに着目して、物事の特徴や本質を捉えること。考え方とは、論理的に考え、背景知識と関連づけながら振り返りを行い、物事を統合的・発展的に捉えることを意味します。

 現在の高2から統計学が必須になりました。前回の改定では、数学Iにデータの分析が入り、当時の大学入試センター試験などでは図や表を見て答える問題が出題されていました。しかし、高1で学習する数学Bの統計は大半の大学が出題範囲にならなかったため、その領域の学習にはあまり重きが置かれなかったわけです。

 今回の改定において、高校数学では、必履修科目である数学Ⅰや数学A、数学Bで統計的な内容の充実を図りました。結果、東京大や早稲田大などが数Bの統計を出題範囲に含めました。さらに、文系の生徒は大学入学共通テストで他の選択問題との兼ね合いから、統計を選択せざるを得ない状況が増えることが想定されており、統計学習の必要性が高まっているのです。

 教科の性質として、数学が必要演繹、統計は帰納とみなされる以上、統計を数学に入れることに賛否はあるのは当然です。社会には様々なデータが溢れており、仕事を進めていく上で、データを読み取り、その後の展開を考え、実践していくことはもはや欠かせません。そこで必要とされるのが統計ということになります。その基本線は平均値などの計算方法を覚えるだけではなく、"統計で考える"こと。大切なのは、どの数字が必要な情報なのかを見抜き、取捨選択する力を身につけ、筋道を立てて論理的に考える力の育成なのです。