校長ブログ

国際色豊かな学校づくり

2023.07.11 グローバル教育
7月11日

 文科省は今後、日本の学生がG7(主要7カ国)に留学する際、奨学金を使いやすくなるように各国と日本の大学とが連携を深め、留学生交流を促進することを表明しています。教育未来創造会議でも海外留学をはじめとした国際交流を進めることが明確化されており、広島で開催されるG7首脳会議でも議題の一つになる見込みです。背景には早期から海外体験や英語教育の充実を通じて、留学意欲を喚起し、世界標準の人材を育成するという大命題があります。

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 具体的には、コロナ禍で学生が渡航したくてもできない状態が続いていた状況を鑑み、大学間での単位互換を強化するなど、安心して留学できる環境づくりがポイント。現行の「海外留学支援制度」は、奨学金を支給する「協定派遣」が通例であり、月額は最大10万円、今年度は約16千人が予定されているとか。今回のG7間での留学はこれまでの制度の内容を緩めたり、支給額を増やしたりすることが方向性となっています。

 政府は2033年に50万人の日本人学生を海外に送り出すだけでなく、イギリス、ドイツ、フランスなどにある大学で教育が受けられる機会を増やす教育政策を検討しています。コロナ禍以前まで留学生の送り出しは高校生なども含め約20万人でしたが、実際は2019年度の10万人超からコロナ禍の2020年度は約1,500人まで急減、2021年度は約1万人まで回復しています。(日本学生支援機構)

 留学生が増えない理由の一つが経済事情。文科省の調査(2022)では、留学を希望していても行けない理由として経済的な余裕がないと答えた人が最多となっています。海外で学び、交流を通じてグローバル・マインドを高めることを望む日本人学生が増えなければ世界基準の人材は育ちません。そのためには、行政だけでなく、大学間の交流も不可欠です。

 政府は、外国人留学生の受け入れについて、2033年までに40万人を目標としていますが、日本学生支援機構の調査によると、2019年度に約31万人から2021年度は約24万人程度に減少しています。今後、再び増加することが見込まれる中、課題となるのは日本語教育の充実。これは中高現場にもあてはまることです。本校も歴史と伝統の中、海外にルーツをもつ生徒を受け入れてきました。2023年度より中高にグローバル選抜探究コースを新設したことにより、日本語の特別授業も設置し、国際都市・神戸にふさわしい国際色を一層出していこうと考えております。

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(参考)世界共通の大学入学資格につながる国際バカロレア(IB)について、政府が掲げた2022年度までに認定校200校は達成されましたが、当初の2018年度までを変更した経緯があります。認定校は中国の263校、インドの214校に比べ、まだまだ少ないのが現状。IBは英語をはじめ双方向型の授業が必須であり、認定校で学び、試験で一定の成績をとれば大学入学資格を得られるというもの。ポイントになるのは、質の充実と効果検証に他なりません。同時に、IBを取得した学生の海外流出を抑える仕組みづくりも要検討事項なのです。