校長ブログ

宇宙港

2024.02.07 トレンド情報
2月7日

 帯広市で開催された北海道宇宙サミットには、内外問わず、ロケット開発に取り組むスタートアップが登壇しています。例えば、インターステラテクノロジズは、新型エンジンの開発を進め、北海道スペースポートからのロケット打ち上げを模索しています。衛星打ち上げ用ロケットのエンジンは、メタンを燃料にする最先端タイプであり、米スペースXが開発を進める月旅行用の新型ロケットでも使われるそうです。

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 台湾スタートアップである日本法人のJTSPACEは北海道スペースポートから観測ロケットを打ち上げるとか...。それだけでなく、ロケットの組み立てを手掛ける拠点も宇宙港周辺で整備する構想をもっています。研究・開発は日進月歩なのです。

 宇宙飛行士の山崎直子氏(スペースポートジャパン代表理事)は、ロケットの発着場となる宇宙港をつくり、宇宙旅行の玄関口となる「まちづくり」の必要性を述べられています。  

「宇宙のまちづくり」構想がスタートしたのが1985年。40年近く前の話であり、場所は人口5千人あまりの大樹町。当初はあまり反響がなかったようですが、最近では、宇宙港整備のために募集した企業版ふるさと納税が185社から集まり、23億円超を超えているそうです。

 今や、再利用できるロケットを使い、宇宙経由で日本と米国を1時間以内に結ぶ超高速輸送が期待される時代です。具体的には、ロケットの発着場を核にして、周辺には組み立て工場や部品メーカーなどの関連産業を集積し、エンターテインメント産業も呼び込む計画もあります。ハブ空港と同様、周辺地域に及ぼす効果が見込まれます。

 既存の空港でも全長3,000メートルの滑走路があれば有翼型宇宙船の着陸に利用できるため、手を挙げる地域はかなりあるようです。すでに動き出しているのが、茨城空港、米子鬼太郎空港、沖縄県下地島など、約10カ所にものぼり、2040年頃の収益は日本円にして約150兆円が見込まれ、さらなる宇宙ビジネスの拡大が期待されています。

 大分空港は、航空機を利用した人工衛星の打ち上げを準備していたヴァージン・オービット(米国)が経営破綻したため、計画を進める上で危機に陥りましたが、2026年、シエラ・スペース社の宇宙往還機の着陸計画も見据えつつ、計画を進めています。米国、英国、韓国など、地域から世界に開かれた宇宙港をめざす取り組みは時代の趨勢になっているのです。