校長ブログ

グローバルサウス

2024.04.03 グローバル教育
4月3日

 グローバル化と言われて久しいものがありますが、今や日常生活やビジネスでは海外との関わりを抜きにして語れない時代となりました。今後、さらに、数十年で世界経済の流れは大きく変わる可能性があり、特に、新興・途上国の動向は目が離せない状況となっています。

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 アジア、アフリカ、中南米など、新興・途上国と見なされる地域や国々をまとめてグローバルサウスと言います。北半球がいち早く工業化して経済発展した国々が多く位置しているのに対し、グローバルサウスは南部諸国とも呼ばれ、それに代わる存在感を高めているという意味で使われています。世界経済の動向を知る意味では、グローバルサウスに対する注視はかかせなくなってきているのです。

 巨大都市、つまり、メガシティーと言えば、ニューヨークやロンドン、上海などが想起されますが、世界最大の都市は人口が3,600万人の東京首都圏。人が多く集まれば、ビジネスが増え、世界経済を牽引するセンターの役割も果たすことになります。

 世界の人口は、2050年にかけて日本と中国で減少、フランスは横ばい、移民流入が続くと見られる米国は3,400万人増加するそうです。カナダのトロント大学の推計によれば、世界最大の都市は、アフリカ中部のコンゴ民主共和国の首都人口5,800万人のキンシャサ、第2位はインドのムンバイ、第3位はナイジェリアのラゴスとなっています。ちなみに、14億人以上のインドは今後も増え続け、167000万人、アフリカは10億人増、現在の1.7倍の247000万人になる見込みです。

 インドやアフリカは貧困の問題を抱えており、人口に見合うだけの食料やエネルギーを確保できるかどうかは未知数です。しかし、それでも人口増加は需要や労働力を生み出し、巨大市場の誕生に期待をこめて、世界中の企業が投資するのです。南アジアやアフリカがその一例。人口の増加、イコール経済成長なのです。

 かつて、工場や機械、技術が必要なため、先進国をキャッチアップするのは容易ではありませんでした。しかし、今や、デジタル化に伴い、各地でイノベーションが起き、格差は縮まっています。例えば、モバイルマネーの利用率が7割を超えるケニアのように、先進技術が拡大するリープフロッグ(カエル跳び)現象が世界を変えるといった具合です。

 世界経済のリーダーは日米欧のG7(主要7カ国)。1980年代には経済規模を示すGDPの約7割を占めていましたが、現在は約4割。インドは英国やフランスを超え、ブラジルはイタリアやカナダとほぼ並んでいます。低所得国の過剰債務問題や気候変動対策ではインドや南アフリカ、ブラジルなどが20カ国・地域(G20)をリードしています。自国の利益を優先する傾向が指摘されるものの、そのパワーはすざましいものがあります。

 食料や天然資源の多くが輸入に頼っている日本が、今後、経済発展を遂げるには海外との関係構築がポイントになります。日本がどのような国から何を輸入しているか、また、日本の製品がどこで売れているのかなどから調べ、新興・途上国に興味・関心をもつことがさらなる探究活動につながるのです。