校長ブログ
カリキュラム・マネジメント論③
2025.05.15
カリキュラム・マネジメント
5月15日
大学教員との対話の第3弾です。
M:カリキュラムマネジメントの課題と展望をお願いします。
校長:教員の業務負担に対し、ICTの活用など、支援策を積極活用するだけでなく、教育の質の保証と柔軟性のバランスを大切にしています。ポイントはエビデンスに基づく教育改革なのですが、教育データの蓄積と活用を進めています。教師が時間をかけずに授業準備を行えるよう、学校全体でリソースを共有することが効果的ですね。
M:教師支援について、お伺いしたいです。校長先生は、「教師は生徒づくり、学校経営は教師づくり」とおっしゃっり、教師支援の重要性を強調されています。これは、教師が生徒の成長を促す存在である一方、管理職は教師がその役割を十分に果たせるよう支援し、育成する責任があるという考え方が根付いています。教師支援の具体的な方法もお願いします。
校長:ICTの活用が不可欠です。Education(教育)とTechnology(技術)を組み合わせたEdTech教材を導入し、AIを活用した学習管理システム(LMS)を活用することで、生徒の学習状況をリアルタイムで把握し、教師が適切な指導を行えるようにしてします。これにより、個別最適な学びが可能となり、生徒一人ひとりの到達度に応じたオーダーメイドの学習内容を提供できるのです。教師はこれらのツールを活用し、授業の効率化や生徒への個別対応を強化しています。
M:ファシリテーターとしての役割強化についても触れられていますが。
校長:はい。ICTの導入により、教師の役割も変化しています。従来の知識伝達者としての役割に加え、学習のファシリテーターとして、生徒の学習意欲を引き出し、学習習慣の定着をサポートすることが求められています。教師が生徒の自律を促し、自己効力感を育むことが重要なのです。
M:校長先生は、良き教師のキーワードとして「五者」(学者、医者、役者、易者、芸者)を挙げられています。
校長:はい。これは教師が専門的な知識をもつ「学者」、生徒の心理状態を理解しサポートする「医者」、予測不可能な時代に夢を語れる「易者」、生徒のモチベーションを高め感動を与える「役者」「芸者」としての役割を果たすべきであるという考え方です。これらの多様な役割を認識し、育成することが、教師支援の一環として重要です。
M:効果はいかがですか?
校長:継続的な支援により、教師は最新の教育技術や指導方法を習得し、専門性を高めることができます。これにより、授業の質が向上し、生徒の学習成果も向上します。また、支援を受けることで、教師は自らの成長を実感し、モチベーションが上がり、職務に対する満足度が高まります。これにより、教育現場での積極的な取り組みや創造的な授業展開が促進されます。教師支援の充実が、教育全体の質の向上と、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことにつながるのです。
M:たいへん勉強になりました。神戸山手グローバル、大いに期待しています。
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