校長ブログ
文楽鑑賞-本物に触れる
2025.06.19
学校生活
6月19日
18日、大阪・国立文楽劇場に赴き、文楽を鑑賞しました。今や恒例行事となりました。ユネスコ無形文化遺産にも登録されている文楽は、江戸時代から続く日本の伝統芸能であり、浄瑠璃・三味線・人形の三位一体で物語を紡ぐ、世界に誇る総合芸術です。本校では、こうした「本物」に触れる体験を重視し、生徒たちの感性と国際的な視野を育てる教育を展開しています。

文楽鑑賞は、単なる校外学習にとどまるものではありません。本校では、「神戸から世界へ、日本文化の魅力を発信する」というテーマを決めています。グローバル教育を推進する本校では、英語や多文化共生理解に力を入れる一方で、自国の文化や歴史を深く学ぶことを大切にしています。それは、異文化を理解し発信するためには、まず自らの文化を深く理解し、誇りを持つことが不可欠だと考えるからです。
文楽には、古典文学の奥深さ、人間の感情の機微、そして職人たちの熟練の技が凝縮されています。生徒たちは、毎年、舞台上で繰り広げられる繊細かつ迫力ある表現に驚き、伝統の重みを肌で感じています。また、現代にも通じる普遍的なテーマに触れることで、時代を超えた人間の営みに思いを馳せる貴重な機会にもしています。
このような体験を通して、生徒諸君には日本文化の奥深さに気づき、神戸という国際都市から、世界に向けて自らの言葉で文化を語る力を育んでいってほしいと思います。今後も教室だけでなく、社会の中で生きた学びを積み重ねる教育活動を積極的に実践していきます。