校長ブログ
Pepperを活用した英語イマージョン授業
2025.07.14
EdTech教育
7月14日
「DXハイスクール」としての取り組みの一つがPepper Educationを活用した英語イマージョン授業。トライアルする教科は「情報」と「数学」。AIロボットPepperを活用しながら、英語でプログラミングや論理的思考を学び、グローバル社会に対応できるSTEAM人材の育成の一助になります。
この取り組みの背景には、多文化共生社会で活躍できる力を育てるという方向性があります。情報の授業では、プログラミング言語としてPythonを使い、生徒の習熟度に応じて段階的に学習を進めます。
例えば、Pepperを使って、学校案内ツアーを英語で実演したり、国連SDGsのプレゼンテーションを英語でPepperが行うプログラムを作成したりすることなどが考えられます。ここで重要なのは、英語とプログラミングを並行して使いこなす力。ある生徒は「英語が苦手でも、Pepperと一緒ならやる気が出る」と話してくれました。AIとの対話を通じて、英語を"話す・使う"という経験が自然に積み上がっていくのです。
数学の授業でも模索中。Pepperを使って論理的思考や問題解決力を鍛えていきます。例えば、英語で数式や図形問題を説明し、Pepperに正しい動作をさせる、If...then...構文を使って、数学的な条件分岐を英語で表現する、プログラムを通して、代数や関数の構造を可視化するなどが考えられます。これらの授業では、英語で説明しなければPepperが正しく動かないという緊張感が、よい意味での集中力を生み出します。単なる数式の暗記ではなく、なぜそうなるのか、どう説明するかという思考のプロセスを大切にしています。数学と英語を統合的に学ぶことで、論理的・言語的な両方のスキルが鍛えられ、生徒たちの表現力向上が期待できるのです。
AIと共に学ぶことの意義は、AIに「教えられる」ではなく、AIと「共に考える」こと。Pepperはよきパートナーとなり、生徒たちの思考を促進する存在です。Pepperに向かって英語で話しかけ、試行錯誤する様子は、まさに探究的な学びの姿そのもの。そこには、教師主導の一方向的な授業では得られない深い学びがあるのです。
今、本校が取り組んでいるのは、「未来社会に必要な力とは何か」を問い直しながら、教育の在り方を更新し続けること。Pepper Educationは、その挑戦の象徴です。英語で学び、AIと対話し、自らの頭で考え続ける体験が、生徒たちの未来を切り拓いてくれるのではないでしょうか?