校長ブログ
1学期期末考査
2025.07.01
カリキュラム・マネジメント
7月1日
6月30日より1学期期末考査が始まりました。定期考査は単なる学力の測定ではなく、各自の学びをマネジメントする力を育むもの。本校では、テストそのものよりもその準備や振り返りをどう行うか、その過程を通して何を学ぶかに重点を置いています。
考査に向けた準備期間を通じて、生徒たちは学習を自律的にデザインする力を養います。そのために、タイム・マネジメント・シートを活用し、日々のスケジュールを設計しながら、どの教科をどのように学習していくかを計画立てて取り組むのです。当然、学習時間の確保と生活とのバランス、苦手分野の克服、重点的に取り組む内容の選定など、それぞれの課題に応じた工夫が求められます。
こうした取り組みは、教員が一方的に課題や方法を提示するのではなく、生徒が自らの学習を見つめ、主体的に取り組む力を養うことを目的としています。もちろん、最初から上手にできるわけではありません。だからこそ、担任や教科担当のコーチングを通じて支援するのです。何がうまくいき、うまくいかなかったか、どの方法が自分に合っているかといった自己認識を深めることが学びの質を高めていくことは言うまでもありません。
試験終了後にはリフレクションアワーを設け、ふり返りを行います。点数に一喜一憂するだけでなく、どのような学習の取り組みが成果につながったか、次は何を改善したいかといった、学習のあり方を見つめ直すことが目的です。ある生徒は、中間考査で直前に詰め込みすぎた反省から、今回は早めに準備を始め、十分な睡眠を取りながら取り組んだそうです。結果、疲れずに集中できた、朝の勉強が自分に合っているといった気づきを得て、次に生かそうとする意欲が見られています。
教員もまた日々の指導をふり返ります。考査終了後には定期考査分析会を実施し、出題傾向や得点分布、生徒のつまずきの傾向を分析します。単元ごとの到達状況を確認し、理解の不十分な点については、補習やフォローアップの学習機会を設け、学びを確実に積み上げていきます。
加えて、リフレクションシートを作成。これは生徒の理解や思考をどこまで引き出せたか、次回に向けてどのように改善すべきかといった、指導者としての省察を記録するもの。保護者にも配信され、生徒の学びの様子を学校と家庭とで共有し、対話を深める手がかりとなっています。
評価とは、指導であり、育成に結びつくもの。定期考査を単なる成績評価の場とするのではなく、学びの到達を確認し、次なる目標を見出すための機会とすることを強調しています。併せて、非認知能力の育成にも直結させます。生徒が「学びの主語」、つまり、自ら問いを立て、自ら調べ、自らの言葉で表現する姿勢を育むことが次のステップになるのです。