校長ブログ
2学期中間考査の意味
2025.10.22
学校生活
10月22日
21日から25日までは2学期中間考査の期間。考査は、日常の授業や課題の延長線上にあり、単なる点数をつける手段ではなく、学習活動全体を構成する大切な契機と考えています。
教育評価の理論に照らすと、定期考査には大きく二つの役割があります。一つは 学習の成果を振り返る視点。これまでに積み上げた理解や技能がどこまで定着しているかを確認する機能です。もう一つは 次の学びに活かす視点です。これは結果をもとに指導の改善や自己の学習方法を調整し、次のステップにつなげる機能です。
本校では特に後者を重視しています。生徒一人ひとりが答案を通じて自分の学びを省察し、次の学習に向けた戦略を描けるようになることを目指しています。解答用紙に表れるのは、知識の定着度だけではありません。問題をどう読み解き、どのように正解へたどり着こうとしたのか―その過程にこそ、生徒の思考や問題解決のアプローチが表れます。本校が重視する「問いを立てる力」「最適解を導く力」「協働して課題を解決する力」は、答案の取り組み方そのものに顕在化しています。
考査後の振り返りも欠かせません。結果が期待通りであったか否かに関わらず、誤答を分析し、再挑戦する中で自分の弱点に気づくことが、次なる成長の確かな一歩となります。間違いは失敗ではなく、理解を深めるための足場です。教員もまた、採点結果を授業改善に還元し、カリキュラム・マネジメントの観点から教育実践を磨いていきます。
2学期後半には、探究学習や国際協働など、多様な教育活動が控えています。定期考査で培った基礎力は、こうした実践の場で活用されてこそ、「生きた知」として定着します。中間考査は、単なる到達度の確認にとどまらず、教育課程全体を循環させる要の役割を担っています。これからも、生徒が自ら学びを調整し、次の挑戦へと踏み出せるよう、教育実践の改善に努めて参ります。