校長ブログ
EDU-Portニッポン②
2025.10.16
グローバル教育
10月16日
本校は、文科省「EDU-Portニッポン応援プロジェクト」に採択されています。この事業は、日本の教育を海外に発信・展開し、国際的な教育協働を推進する取り組み。設定したテーマは「英語イマージョン協働プロジェクト ― 英語で学ぶ数学とプログラミングによる国際探究学習」です。現在、フィリピンとインドの学校と連携し、オンラインでの協働探究学習を進めており、11日の『英語フェスタ』で中間報告の意味で公開授業を行いました。
このプロジェクトでは、英語を教科として学ぶ段階を超え、英語をコミュニケーションツールとして活用する教育を目指しています。例えば、数学の授業では様々な単元の概念を英語で表現し、異文化の生徒と議論しながら理解を深めます。プログラミングの授業では、Scratch・Pythonを用いたシミュレーションや問題解決を英語で協働的に行い、思考の筋道を共有します。言語と論理、文化と発想が交差する中で、生徒たちは自らの考えをより精緻に、そして柔軟に表現する力を育んでいます。
10月11日には、本校で開催した『英語フェスタ2025』において、このプロジェクトの中間報告を行いました。生徒たちは、英語でのコミュニケーションにとどまらず、課題の設定、仮説の構築、データの分析、そして成果の発信までを自らの手で担いました。プレゼンテーションには、世界の仲間と学び合う喜びと知を共有する責任が感じられ、コンピュータ教室には多くの感動と期待が広がりました。
このプロジェクトの意義は、単なる海外連携やICT活用にとどまりません。英語という共通言語のもとで、他国の生徒と共に考える経験を通して、未来社会を生き抜くための創造的・論理的思考力を養うことにあります。教育は教えることではなく、共に学ぶことへと変わりつつあります。教師もまた、異文化の中で新しい学びを発見し、教育のあり方を問い直しています。
今後も国内外の教育機関との協働をさらに広げ、神戸から世界へと発信する学びのモデルを創出していきます。英語で学び、世界とつながり、そして共に未来を創る挑戦の先に、DX時代の要請に対応する新しい教育実践が見えてきます。