校長ブログ
データサイエンス部とeスポーツ
2025.11.22
クラブ・生徒・教職員紹介
11月22日
eスポーツを併設する本校のデータサイエンス部は、今から3年前、わずか3名でスタートしました。ゲームをするという日常的な行為の中に、戦略を立て、仲間と協働するという新しい学びの可能性を見出してきました。その小さな芽は、今では90名を超えるコミュニティへと成長し、全国大会への出場を果たすまでになりました。
eスポーツというと、単に「勝ち負けを競う競技」という印象を持たれる方が多いかもしれません。しかし、本校ではそれを"学びのフィールド"と捉えています。対戦データの解析、プレイ内容のフィードバック、チーム内の役割分担と戦略立案--これらはまさに、データサイエンスそのものです。さらに、勝利への道を模索する中で、仲間との対話力や課題解決力が磨かれていく。eスポーツは、まさに現代の教育が目指す「STEAM学習」と「協働的探究」の融合と言えるのではないでしょうか?
今年から、いよいよプロチームによる定期的な指導が始まります。トップレベルの戦略分析や練習方法を学ぶことで、生徒たちの視野は一段と広がっています。口を揃えて語るのは、「強くなりたい」という単なる勝負への意欲ではなく、「上達のプロセスを科学したい」「自分たちの戦略を可視化したい」という知的な好奇心です。その姿はまさに「次代の学び手」の姿だと感じます。
データサイエンス部の活動は、単なる部活動の枠を超え、教科学習や探究活動とも密接に結びついています。統計処理やプログラミング、AIによるデータ解析などを学びながら、eスポーツというリアルな舞台で応用する。そこにあるのは、知識と実践の往還であり、生徒たちは、データを読む力、チームを支える力、そして挑戦を楽しむ力を身につけています。データサイエンス部が、これからも"学びの最前線"として、新しい教育の地平を切り拓いていくことを見守っていきたいと思います。