校長ブログ

英語教育を考える㊶ー教師の協働による授業デザイン

2026.01.31 教科研究

1月31日

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教師A:先日の職員会議後の勉強会で出ていた協働指導の効果の話、もっと詳しく教えていただけませんでしょうか?

校長:最新の研究では、英語教師同士が協働して授業設計をしたり、Team Teaching をしたりすると、学習成果が大きく伸びると示されているという話の延長だね。ジョン・ハッティ(John Hattie)の研究でも、効果量がかなり高いんだよ。

教師B:かなり高いというのは、どのくらいなんでしょうか?

校長:簡単に言うと、単独で授業を進めるよりも"2倍近い伸び"が期待できるレベルだね。もちろん数値には注意も必要だけれど、チームで動く学校は強いという実感は皆が共通にもっているはずだよ。

教師A:協働の効果って、授業そのものを変えるところがポイントなんでしょうか?

校長:そう。この前の中1の授業もそうだったね。主担当の先生がイマージョンで活動を進めて、また別の先生が"意味交渉"が生まれる場面でさりげなく支援に入っていたね。 

教師B:あれは、授業前に役割分担を確認していたんですよね?

校長:事前にどの場面でインタラクションを深めるかを一緒に設計していたよね。こういう協働的な授業デザインが、アウトプットの量も質も押し上げていくんだね。

教師A:本校が協働をこれほど重視するのは、なぜなんでしょうか?

校長:理由は大きく三つあるよ。まず、国際協働(オンライン交流も含め)の質を高めるため。英語を使う必然性のある場では、教師の連携が成果を左右するんだね。次に、イマージョン型の学びを成立させるため。これは英語の運用と内容学習を同時に扱うには、複数の専門性を持ち寄る必要があるからだよ。そして、学校全体のカリキュラムマネジメントを機能させるためだよ。

教師B:最近は、中高の"縦の協働"も強まっていますよね。

校長:そうだね。英語はグローバル中高の文化をつくる教科という考えが、少しずつ浸透してきたと感じているよ。

教師A:最近、生徒のスピーキングの伸びをすごく感じます。

校長:協働が機能すると、複数の視点からフィードバックができるようになるからだね。ある教師は語彙の精度を、別の教師は談話の構造を、さらに別の教師は相互作用の質を見て支援する。こうした多面性が、生徒の成長を底上げするんだよ。

教師B:一人だと見落としがちな部分を拾えるようになりました。

校長:まさにその通りだよ。協働とは、つまり学校全体で一人の生徒を支えることなんだね。

教師A:AIの活用が広がる中で、協働の役割はどう変わるのでしょうか?

校長:AIが個別最適をサポートしてくれる時代だからこそ、教師同士の協働が学びのデザイン全体を支える軸になるんだよ。AIと教師の協働、教師同士の協働。この2つが重なることで、英語教育は確実にステージが上がるんだね。

教師B:英語科にお言葉を頂戴できますでしょうか?

校長:大切にしているのは、教師が学び続ける学校は、生徒が伸び続ける学校ということ。協働はその象徴だよ。本校の英語教育が力強く前に進んでいるのは、皆が互いの専門性を尊重し、学び合っているからなんだ。これからもラーニング・コミュニティの精神で新しい学びを創っていこうね。