校長ブログ

英語で英語の授業

2026.04.23 グローバル教育

この記事は音声でも、お聴きいただけます。

4月23

 本年度より16名のネイティブ教員による「英語で英語」の授業が、本格的にスタートしました。国籍は、アメリカ、イギリス、カナダ、フィリピンなど多様です。すでに日本の中学、高校、大学で教鞭をとってきた経験豊かな教員、あるいは日本の大学院で専門的研究を修めた教員も含まれています。単に「英語母語話者」というだけでなく、日本の教育文化を理解したうえで授業設計ができる先生方であることが大きな強みです。

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 目指しているのは、「英語を学ぶ」段階から「英語で学ぶ」段階への転換。英語科の授業を英語で行うことは、特別なことではありません。しかし、Gコースでは、英語イマージョンとして数学や理科などの教科も英語で実施します。これは単なる言語環境の変更ではありません。思考の言語を拡張する試みです。数学の概念を英語で説明し、理科の実験結果を英語で考察する。そこでは、知識の習得と同時に、論理的思考や表現力が鍛えられます。英語が目的ではなく、英語は思考を深めるための「媒体」となります。

 もちろん、イマージョン教育は容易ではありません。だからこそ、5年間で定着したカリキュラム・マネジメントを基盤に、日本人教員との協働、到達目標の明確化、評価方法の精緻化などを進めていくのです。言語活動だけが先行するのではなく、学力形成と両立する設計を行っています。

 多様なバックグラウンドを持つ教員がティーチング・コミュニティを形成することで、生徒にとっては日常そのものがグローバルな環境となります。何気ない会話、放課後のディスカッション、探究活動における問いの立て方。そのすべてが学びです。

 英語を通して授業が変わり、授業が変わることで教師の力量が高まり、結果として学校文化そのものが変容していく。この取り組みは、その具体的な一歩です。生徒たちが、言語の壁を越えて思考し、議論し、世界と接続する。その姿を日々目の当たりにしながら、教育の可能性をあらためて実感しています。国際都市・神戸から、世界基準の学びを。その挑戦は、静かに、しかし確実に始まっています。