校長ブログ
子どものSNS規制拡大
2026.09.18
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9月18日
欧米や東南アジアでは、子どものSNS利用を年齢によって制限する動きが加速しています。イギリスでは16歳未満の利用禁止が検討され、オーストラリアではすでに法制化されました。その背景には、SNS依存や誹謗中傷、有害情報への接触など、子どもたちを取り巻く深刻な課題があります。

こうした動きを決して他人事とは思いません。実際、学校現場でもSNSが友人関係のトラブルや不安、自己肯定感の低下につながる場面を目にすることがあります。便利な道具である一方で、使い方を誤れば子どもの成長に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。
しかし一方で、オーストラリアの事例を見ると、禁止しただけで問題が解決するわけではないことも明らかになっています。多くの子どもが規制後もアカウントを持ち続け、年齢確認を回避する方法も存在します。インターネットの世界では、制度だけで子どもを完全に守ることは難しいのです。
目指すべき方向は、使わせないことではなく、正しく使える力を育てること。これからの子どもたちは、AIやSNS、オンラインコミュニケーションと切り離された社会を生きることはできません。社会に出れば、情報を発信し、多様な人とつながり、自ら判断する場面が数多くあります。そのとき必要なのは、情報を鵜呑みにしない批判的思考、自分と他者を尊重する倫理観、そして困ったときに助けを求められる力です。
学校には、その土台を育てる役割があります。家庭だけでも、規制だけでも十分ではありません。学校・家庭・地域が同じ方向を向きながら、子どもたちと対話を重ねることが何より重要です。なぜその投稿をするのか、その言葉で相手はどう感じるのかといった問いを日常の教育の中で積み重ねることが、真の情報モラル教育につながるのではないでしょうか?
SNSには確かに危険があります。しかし同時に、学びの機会や孤立した子どもの居場所、世界とつながる可能性も秘めています。だからこそ、善悪を単純に二分するのではなく、メリットとリスクの双方を理解した上で活用する姿勢を育てることが大切です。
教育は、目の前の問題を防ぐためだけにあるのではありません。子どもたちが10年後、20年後の社会を主体的に生きる力を育む営みです。SNSをどう制限するかという議論と同じくらい、デジタル社会をどう生きるかを学校教育の中心課題として考える時代が、すでに始まっているのだと思います。