校長ブログ

英語教育を考える81-リスニングが苦手な生徒を、生成AIでどう支えるか

2026.10.21 英語教育

この記事は音声でも、お聴きいただけます。

10月21日

AIで広がる英語リスニング学習.png

校長:英語のリスニングに苦手意識をもつ中高生は多いね。「単語は知っているのに、音になると聞き取れない」という声をよく聞くよ。

ネイティブ:そうですね。特に、英語が速く聞こえる、単語と単語がつながって聞こえる、自分の理解が追いつかない、と感じる生徒は少なくありません。

校長:そこで、生成AIを活用したリスニング指導が考えられるね。ただし、AIに答えを出してもらうことが目的ではないよ。生徒自身が「聞く→気づく→確かめる→もう一度聞く」という学習サイクルをつくることが重要だね。

ネイティブ:例えば、AIに生徒のレベルに合わせた短い会話を作らせることができます。最初はゆっくりした英語、次に自然な速度、最後に実際の会話に近い速度で聞くようにします。

校長:段階を設けることがポイントだね。いきなり難しい英語を聞かせるのではなく、少し頑張れば聞き取れるという経験を積み重ねるんだよ。

ネイティブ:さらに、聞き取れなかった部分について、AIにどこが聞き取りにくかったのかを説明させることもできます。例えば、音の連結や弱く発音される語に気づかせるのです。

校長:ただ、ここでも大切なのは、AIの説明を読むだけにしないことだね。説明を聞いた後、実際の音声をもう一度聞いて、今度は聞こえたと実感させることが大切だよ。

ネイティブ:その通りです。また、生徒が自分の英語を録音して、AIに発音やリズムについてフィードバックを求める活動もできます。聞く力と話す力を循環させることができますね。

校長:リスニングは耳のよさだけで決まるものではないね。音声に慣れ、意味を予測し、聞き取れなかったところを振り返る学習経験によって伸ばすことができるんだよ。

ネイティブ:そして、生成AIなら一人ひとりに合わせて教材の難易度や話題を変えられます。スポーツが好きな生徒にはスポーツ、科学が好きな生徒には科学というように、興味のある内容で練習できます。

校長:それは個別最適な学びにもつながるね。ただし、AIに依存しすぎないことも重要だよ。教師は、生徒が何につまずいているのかを見取り、学習方法を設計する役割を担う必要があるね。

ネイティブ:AIは教師の代わりではなく、生徒が英語を聞く機会を増やす「学習パートナー」と考えるとよいですね。

校長:その通りだね。生成AIを活用して、「聞けないから苦手」ではなく、「少しずつ聞けるようになってきた」という成功体験を積み重ねる。そこから英語を使って世界とつながろうとする意欲も育っていくんだよ。