校長ブログ
留学と異文化理解が育む学び
2026.10.31
グローバル教育
この記事は音声でも、お聴きいただけます。
10月31日
グローバル化が進む今日、海外留学は単に語学力を高めるための機会ではありません。異なる文化や価値観を持つ人々と出会い、自分自身の常識を問い直し、世界の中における「日本」を捉え直す学びの機会です。

米国では現在、DEI(多様性・公平性・包摂性)をめぐる議論が大きな社会的対立となっています。大学を含む教育現場にも、その影響が及んでいます。こうした社会の変化を知ることは、留学先を選択する際だけでなく、現地で何を学び、何を研究するのかを考える上でも重要です。
しかし、海外に行くこと自体が目的になってはいけません。大切なのは、「なぜ世界を知りたいのか」「世界と何を学びたいのか」という問いを持って出発することです。
異文化との出会いでは、自分が当然だと思っていた価値観が揺さぶられることがあります。その戸惑いや驚きこそ、新たな知の出発点です。海外の学生と議論し、異なる宗教や文化に触れることで、自分の考えを相対化する力も育まれます。
また、世界を知る方法は留学だけではありません。日本を訪れる留学生や外国人との交流、オンラインでの国際協働学習など、身近な場所にも「世界と学ぶ」機会があります。生成AIによって世界の情報に容易にアクセスできる時代だからこそ、情報を受け取るだけでなく、自ら問いを立て、実際に人と出会い、確かめる姿勢が重要です。
本校が大切にしているのも、まさにこの「自ら動き、他者と学び、世界につながる」学びです。好奇心を出発点として一歩踏み出す。その経験が、グローバル・シティズンシップを育み、未来を切り拓く力になるのです。